コラム豆知識

【コラム豆知識】四日市港の歩みと、知られざる「物流の強み」

中部地区の物流を語るうえで、名古屋港と並んで外せないのが三重県にある「四日市港」です。

「あまり目立たない」という印象を持つ方もいるかもしれません。でも実は四日市港にしかない強みと歴史があります。 今回は、四日市港の歩みと物流拠点としての魅力を分かりやすくご紹介します。

名古屋港の紹介ページはこちら『日本一の港・名古屋港 港と倉庫が生み出す物流の強さ

江戸時代に四日市港は東海道の宿場町として栄えていましたが、遠浅の海で、大きな船が近づけないという課題を抱えていました。 そこで立ち上がったのが、地元の回船問屋であった稲葉三右衛門(いなばさんえもん)です。私財を投げ打って港の修築を行い、近代港湾としての基礎を築きました。

その後四日市港が国の「特別輸出港」に指定され、正式に開港したのは1899年(明治32年)のことです。実は、名古屋港よりも8年も早く国際貿易港としてスタートを切りました。 その後、高度経済成長期には日本初の本格的な「石油化学コンビナート」が形成され、日本の産業を支えるエネルギーと原材料の巨大拠点へと進化を遂げました。

1. 中部と関西をスピーディにつなぐ「西のゲートウェイ」

四日市港の最大の強みは、関西方面への圧倒的なアクセスの良さです。 伊勢湾岸自動車道だけでなく、新名神高速道路や東名阪自動車道がすぐ近くを通っているため、スムーズに荷物を運ぶことができます。「関西方面への配送リードタイムを短縮したい」という企業にとって、四日市港周辺の倉庫はまさに最高の戦略拠点となります。

2. 「危険物・化学品」に強い専門倉庫の集積

四日市港は、周辺に広がるコンビナートの特性上、石油類や化学薬品、原材料などの取り扱いが非常に盛んです。 そのため港の周辺には「危険物倉庫」や「定温倉庫」など、特殊な荷物を安全に保管できる専門性の高い倉庫が数多く集まっています。可燃物や化学品を、港のすぐそばでスムーズに保管・流通させられるのは、四日市港ならではの強みです。

3. 混雑の少ないスムーズな港湾オペレーション

四日市港は、名古屋港に比べるとコンパクトで小回りがきくため、スムーズにコンテナの出し入れができることが多いと言われています。 「1分1秒を争う納品がある」「ドライバーの待機時間を少しでも減らしたい」という実務上の課題を解決する、隠れたメリットがここにあります。

日本一の規模を誇る『名古屋港』と、西日本への好アクセスと高い専門性を併せ持つ『四日市港』。中部地区が世界に誇るこの2大港湾は、それぞれの歴史と個性を持ち、互いに補い合いながら日本の物流を支えています。