コラム豆知識
倉庫や物流の現場で在庫表などには、「1 CS = 12 pcs」「在庫 500 pcs」などの表記がされていることがあります。日常生活で見かけることはあまりないかもしれませんが、物流業界ではよく使われる単位のひとつと言えます。このサイトでも『物流業界でよく使われる単位その1』ですでにご紹介済みですが今回はもう少し詳しくお話しをしたいと思います。
■ 「PCS」「CS」とは?
これらは商品を数えるための数量単位です。
- PCS(ピース):「piece」の略。1個、1点を意味する最小単位。
- CS(ケース):「case」の略。箱単位を意味し、入荷・出荷時に使われることがあります。 例えば「1 CS = 12 PCS」であれば、「1ケースの中に商品が12個入っている」ことを表します。「C/S」と表記されることもあります。
■ なぜ英語表記なのか?
「個」や「箱」と言えば簡単ですが、物流現場で英語略語が標準化されているのには理由があります。 理由は国際標準とシステム対応のためです。海外からの輸入商品はもちろん、WMS(倉庫管理システム)上でのデータ管理において、英字表記で統一することで誤読や変換ミスを防げるメリットがあります。
■ 現場で起こりやすい「単位」のトラブル
単純な単位に見えて、実は混乱を招きやすいポイントがあります。
①「1 CS」の中身は商品ごとに違う
同じメーカーの商品でも品番によって「1 CS=8 pcs」や「1CS=10 pcs」と入数が異なる場合があります。
②バラ出庫後の在庫ズレ
CSとPCSでの出荷が混在した際はシステムの管理に注意し在庫数のズレが起きないように注意が必要です。
■ 正確な在庫管理のために
トラブルを防ぐには、まず商品マスター登録時に「1 CSに何PCS入っているか」を正確に把握することが大切です。またルールとして「出荷はCS単位か、PCS単位か」を事前に取り決めておくことで、誤出荷や数量トラブルを未然に防ぐことができます。