コラム豆知識
賃貸倉庫を選ぶ際、資料や写真だけでは分からないことが出てくることがあります。実際に現地を自分の目で確かめる内覧はその倉庫が自社の事業に適しているかを見極める貴重な機会です。「思っていたのと違った…」といった後悔や業務効率の低下を防ぐためにも、内覧前の準備と現地でチェックすべきポイントを具体的にご紹介します。
内覧前の準備
限られた内覧時間を最大限に活かすため、事前準備も大切です。
◆事業ニーズを明確にする
何を保管するのか?
商品の種類や物量、重量など
どんな作業を行うのか?
単純保管、ピッキングや梱包、組立など
必要な設備は?
大型機械、事務所スペース、駐車場など
具体的に想定される荷姿(パレット、段ボール、長尺物など)をリストアップしておくと、現地での確認がスムーズです。
◆必要な条件のリストアップ
寸法・高さ
保管する商品の荷物や機材、使用するフォークリフトや台車の寸法を測っておきましょう
設備条件
照明や電気容量(ブレーカー)、給排水、空調、通信環境など必要な設備をリストアップしておきます
◆持ち物と質問リスト
持ち物
メモ帳、筆記用具、スマートフォンに加え、メジャー(巻尺)、レーザー距離計、懐中電灯などがあれ ばよりスムーズに内覧を進められます
質問リスト
疑問点や確認しておきたいことがあれば事前にまとめておくことで、当日スムーズな確認が行えます。
【質問リストの一例】
・過去の利用履歴やメンテナンス状況は?
・災害時の対応や避難経路、点検記録は確認できるか?
・倉庫の稼働時間(平日・土日・深夜・早朝の利用実績)は?
・大型車両(コンテナ車など)の出入り実績はあるか?
内覧時のチェックポイント
1. 立地・周辺環境・道路状況
前面道路の幅と交通量
大型車やトラックが問題なく出入りできるか、時間帯ごとによる渋滞や通行制限の有無を確認します
接道状況
急坂や通行規制の有無など実務に影響する要素がないか確認します
周辺環境
周辺に飲食店やコンビニなどがあるか、また住宅地が隣接している場合は騒音や出入りに関するトラブルの可能性を考慮しておくことが大切です
2. 内部構造と設備
床・壁・天井の状態
雨漏りやカビ、ひび割れ、床の沈み込みや段差の有無。床面の材質なども確認すると安心です
床荷重
設置予定の設備や保管する商品の荷重に耐えられるか改めて確認しておきましょう
搬入口・シャッター
高さや幅が業務に合うか、開閉がスムーズか確認します。コンテナ車の実績があるかも確認しておきます
設備
照明の明るさ、電気容量は問題ないか、電源コンセントの位置や空調、換気設備などの有無を確認します
3. セキュリティ・防災設備
セキュリティ対策
鍵の種類や管理方法、堅牢性の確認、警備体制の有無を確認します
防災設備
火災報知器、消火設備などの設置状況、点検履歴を確認しておきます
4. 動線と作業シミュレーション
荷物の搬入・搬出
トラックの停車位置から荷卸し、倉庫内設置までの動線を実際に歩いて確認。接触や死角、通路の狭さがないかをチェック。スペースに余裕があるか見ておくと安心です
作業の流れ
効率的に作業できるか検証し、一連の流れを想定してみましょう
5. 将来の利用イメージ
レイアウトの具体化
棚やパレットをどのように配置するか、作業スペースはどれくらい確保できるかイメージしてみてください
拡張可能性
将来的な増減なども考慮しておくとよいかもしれません
まとめ
賃貸倉庫の内覧は、写真や図面だけでは分からない現場の“実情”を把握する貴重な機会です。事前に事業ニーズを明確にしたうえで内覧することで、入居後の「思っていたのと違う」を大幅に減らすことも可能になります。
倉naviportでも、内覧可能な物件を多数取り扱っております。気になる物件がありましたら、お気軽にお問い合わせください!