コラム豆知識

【コラム豆知識】物流現場の「マテハン」って何のこと?

物流業界における「マテハン」とは、「マテリアルハンドリング(Material Handling)」の略で、物流倉庫や工場内で、物の入庫から保管、運搬、仕分け、出荷に至るまでの一連の作業を効率化・自動化するための設備や機器、またその管理手法全般を指す言葉です。

簡単に言うと、人手でやると重労働になったり、時間がかかったり、ミスが起こりがちな作業を、機械やシステムに任せて、よりスムーズに、より正確に行うための取り組みです。

マテハン機器の主な種類

マテハンを支える代表的な機器には、以下のようなものがあります。

  • 運搬・搬送:
    • フォークリフト: 重量のある荷物を持ち上げて運ぶ車両で、マテハンの代表格です。
    • コンベア: ベルトやローラーで荷物を一定の速度で運ぶ装置です。
    • 無人搬送車(AGV/AMR): 決められたルートやAIで自律的に動くロボットで、荷物を自動で運びます。
  • 保管:
    • 自動倉庫: 入庫や出庫、在庫管理を自動で行う大規模な倉庫システムです。
    • 移動ラック: 必要に応じて通路を確保できる可動式の棚で、スペースを有効活用できます。
  • 仕分け・ピッキング:
    • ソーター: 荷物を目的地ごとに自動で仕分ける機械です。
    • デジタルピッキングシステム: 棚に設置されたランプの指示に従って商品を取り出すシステムで、ミスを防ぎます。
  • その他:
    • パレタイザ/デパレタイザ: パレットへの荷物の積み付け・積み降ろしを自動で行う機械です。

マテハンを導入するメリット

マテハンを導入することで、以下のような効果が期待できます。

  • 人件費の削減・省人化: 重労働や単純作業を機械が担うことで、作業に必要な人員を減らすことができます。
  • 作業効率の向上: 物の移動や仕分けが自動化されるため、作業時間が大幅に短縮されます。
  • ヒューマンエラーの削減: 人の手に頼る部分が減り、誤った商品のピッキングや仕分けといったミスが減少します。
  • 労働環境の改善: 重い荷物を運ぶといった危険な作業から従業員を解放し、労働災害のリスクを減らします。

マテハンは、近年、単なる省力化ツールを超え、業界全体の課題を解決するための戦略的なソリューションとして、その重要性が飛躍的に高まっています。

さらに、国や自治体がマテハン導入を後押しする動きも活発化しており、高額な導入コストが障壁となっていた企業にとっては大きなチャンスとなっています。

今後は、単一の機器を導入するだけでなく、IoTやAIを活用して、複数のマテハン機器が連携し、倉庫全体を最適化する「スマートロジスティクス」の実現が加速していくでしょう。マテハンは、物流を支える「縁の下の力持ち」から、業界の未来を切り拓く「イノベーションの鍵」へと、その役割を大きく変えつつあります。