コラム豆知識
物流業界において、トラックは単なる輸送手段ではなく、荷物の特性や配送先に合わせて進化を遂げた「専用ツール」です。
街中でよく見かけるトラックですが、実は「大きさ(積載量)」と「ボディ(荷台の形状)」という2つの軸で分類することで、その役割がはっきりと見えてきます。
1. 大きさによる分類:適材適所の「サイズ感」
トラックのサイズは、配送エリアや荷物の量によって使い分けられています。
- 小型(2t〜3tクラス): コンビニ配送や宅配、単身の引っ越しなどで活躍します。住宅街や細い道にも入り込める機動力が武器で、「ラストワンマイル」を支える存在です。
- 中型(4tクラス): 物流のスタンダードとも言えるサイズです。まとまった量の荷物を運ぶことができ、都市間の輸送から地場配送まで幅広く対応するバランスの良さが特徴です。
- 大型(10t〜クラス): 高速道路でよく見かける巨大なトラックです。一度に大量の貨物を長距離輸送することに特化しており、物流センター間の横持ち輸送などで威力を発揮します。
2. ボディ(荷台)による分類:荷物を守る「機能性」
サイズと同じくらい重要なのが、荷物を載せる部分の形状です。
- 平(ひら)ボディ: 屋根がなく、荷台がフラットなトラックです。建設資材や機械など、雨に濡れても問題ないものや、形状が不規則なものを運ぶのに適しています。クレーンを使って上から積み下ろしができるのが強みです。
- ウィング車: 箱型の荷台を持ちますが、側面の扉が鳥の翼のように大きく跳ね上がるタイプです。現在の物流現場の主力選手です。フォークリフトを使って側面からパレットごと積み下ろしができるため、作業効率が圧倒的に高く、雨濡れも防げます。
- 冷凍・冷蔵車: 断熱材と冷却装置を備えた「走る冷蔵庫」です。生鮮食品や医薬品など、厳密な温度管理が必要な物資を運び、私たちの食卓の安全を守っています。
このように、トラックは「2tの平ボディ」や「大型のウィング車」といった具合に、大きさと機能を組み合わせて最適な車両が選定されています。私たちがネット通販で買った商品が翌日に届くのも、スーパーに新鮮な野菜が並ぶのも、これらの多様なトラックが適材適所で稼働しているからこそ実現できているのです。 道ですれ違うトラックがどのタイプか、少し注目してみると、物流の流れがより身近に感じられるかもしれません。