コラム豆知識
先日冷凍倉庫についてのコラムの中で、「一般的に10℃以下で保管することが可能な倉庫をまとめて冷蔵倉庫と呼び…」と書きました。今回は冷蔵倉庫について解説します。
冷蔵倉庫はその名の通り、内部を特定の低温に保つことで、生鮮食品や加工食品、医薬品や化学品などの鮮度や品質を維持することに特化した倉庫です。「冷凍倉庫」も「冷蔵倉庫」の一部と考えられます。
冷凍倉庫の回でも少し触れましたが、倉庫業法では温度帯に応じて以下のように区分されています。
・C3級 10℃以下~ -2℃未満
・C2級 -2℃以下~ -10℃未満
・C1級 -10℃以下~ -18℃未満
・F1級 -18℃以下~ -24℃未満
・F2級 -24℃以下~ -30℃未満
・F3級 -30℃以下~ -35℃未満
・SF1級 -35℃以下~ -40℃未満
・SF2級 -40℃以下~ -45℃未満
・SF3級 -45℃以下~ -50℃未満
・SF4級 -50℃以下
一般的に冷蔵倉庫と呼ばれる倉庫は、C3~C1級に該当する倉庫です。
近年気候変動の影響で、従来の「常温」とされる温度帯を超える高温が頻繁に発生するようになりました。これにより冷蔵倉庫の役割は食品の保管に留まらず高温による品質劣化を防ぐために、化粧品、医薬品、さらには精密機器なども冷蔵倉庫での保管が必要となるケースが増えています。
このような背景もあり冷蔵倉庫の需要は高まる一方です。しかし、その需要に供給が追いついていないという状況も見受けられます。さらに既存の倉庫の中には年々増加する電気料負担の問題や、環境問題に対する規制対応といった課題を多く抱える倉庫も少なくありません。
ちなみに、冷蔵倉庫では保管料の計算に二期制が採用されていることがよくあります。「二期制とは?」と思った方は是非、先週のコラムもご覧ください! ⇒「二期制」のコラムはこちらから